「玉縄 歴史の会」(山田三郎会長)はこのほど、同地域の伝承や風習をまとめた『玉縄の歴史と文化〜玉縄風土記〜』を発行した。今後は地元の小・中学校にも寄贈する予定で、関係者は「ここを故郷として育つ子どもたちが、地域の歴史や風習を知るきっかけになれば」と話す。
『玉縄風土記』は、古代から現在に至るまでの地域の歴史に加え寺社、石碑、石塔などを写真とともに紹介した一冊。方言や「百日咳には白南天の実を煎じて飲む」といった民間療法、年中行事から冠婚葬祭に至るまで幅広く掲載している。A4版282ページで後半の54ページ分は資料に充てている。
編集・発行した「玉縄 歴史の会」は1998年に前身となる団体が発足。戦国時代に北条氏が拠点を築いた「玉縄城」を中心に、地域の歴史や風俗の調査・研究を行っている。現在の会員は75人。
同会では2012年が「玉縄城築城500年」に当たるのを機に、周辺の史跡を紹介した「玉縄史跡めぐりマップ」(2011年)や、地域の歴史をわかりやすくまとめた「玉縄の歴史散歩」(2012年)をそれぞれ発行している。
今回の「風土記」はタイトル通り、地域に伝わる伝承や風習にスポットを当てたこれまでの研究の集大成とも言えるもの。3年ほど前から準備を進めてきた。
同会の関根肇副会長は「玉縄では近年、開発が進んで人口が急増しているが、親世代は地域について知らない人も多い。多少難解だがこれを先生や保護者が読んで、この場所を故郷として育つ子どもたちに歴史や風習を伝えてほしい」と狙いを話す。今後は玉縄地区社協が購入の上、地域内の小・中学校に寄贈する予定で、1月26日には玉縄地区新春のつどいで松尾崇市長に手渡した。
1冊1500円で発売。購入希望者は2月3日(月)以降にNPOセンター大船【電話】0467・42・0345またはNPOセンター鎌倉【電話】0467・60・4555へ。
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