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北鎌倉駅裏トンネル 安全対策へ「開削」も 市民団体は反発

社会

掲載号:2014年10月31日号

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北鎌倉駅そばのトンネル(左)と市が示した「開削案」のイメージ(右)
北鎌倉駅そばのトンネル(左)と市が示した「開削案」のイメージ(右)

 鎌倉市はJR北鎌倉駅ホームに隣接する岩塊に掘られたトンネルの安全対策として、岩そのものを切り崩す「開削」も含めて検討を進めている。同トンネルは近年、岩の剥落やひび割れが進んでおり、市では対策を急ぐ考え。一方、地域住民らで作る市民団体は、長年親しまれた景観であることに加え「重要な史跡」として、現状での保存を訴えている。

 このトンネルはJR北鎌倉駅のホームに隣接した岩塊に素掘りされたもの。詳しい資料などはないものの80年ほど前に掘られたと見られている。周辺の住民が生活道路として利用しているほか、大船高校や小坂小学校の通学路にもなっており、朝夕は多くの児童・生徒が行きかう。

 近年、岩の剥落やひび割れが目立つようになったため、昨年12月、市を事務局として地元の12町内会や学校関係者らが参加する「北鎌倉駅裏トンネルの安全対策協議会」が発足。これまで5回にわたって、話し合いが行われてきた。

 市は当初、トンネルの一部の地権者であるJRとの協議に時間がかかることを想定し、まず仮設の補強工事を実施したうえで、本格的な安全対策を行う考えだった。7月8日に行われた協議会では「恒久対策」として、トンネル上部の山を切り崩し新たな斜面を作る「開削工法」と、現在よりも大きな断面の新たなトンネルを作る「トンネル工法」を初めて提案した。

 その後、市とJRが協議した結果、「対策が必要」との認識で一致。そこで8月28日の協議会で市は、仮設ではない恒久対策を早期に実施する考えを示し、特に「開削工法」について工事期間の短さや費用の面から「最も現実的で安全」と報告した。

 こうした動きに地元では反発も。昨年末に発足し、「トンネルがある岩塊は平安時代以降、鎌倉と外界を隔てる境界として機能してきた」として、景観や史跡保護の観点から保存を求めてきた「北鎌倉史跡研究会」(出口茂代表)は10月20日、山ノ内公会堂で集会を開催した。この席で出口代表は「ほとんどの地域住民が知らないまま、開削という結論ありきで対策が進められている。地域全体で考えるべき」と訴えた。

 同会では協議会に参加する各団体に保存を求める要望書を送付。今後は署名活動なども検討していくという。12月13日(土)には、山ノ内公会堂で集会を開催する予定だ(午後6時開始)。

 市は早ければ来年度中にも工事を行いたい考え。「現状のまま何の安全対策もしないということはありえない。住民の理解を得られるよう努力していく」として、自治会などを対象に説明会を開催するとしている。
 

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