鎌倉市はこのほど、クラウドファンディングを通じた観光施設整備の資金調達を開始した。昨年11月に実施され、1口1万円、100人から募った寄付で、鎌倉を訪れる人々に向けた観光ルート版を10基設置した『「かまくら想い」プロジェクト』の第2弾。今回も同額の目標で、地区案内板4〜5基の設置を目指す。
クラウドファンディングとは、インターネット上で不特定多数の人から資金を集める手法。2009年頃からアメリカで主要なプラットホーム(ウェブサイト)が誕生し、近年日本でも新しい資金調達の手段として広まっている。
その目的は新たな事業の立ち上げや新商品の開発、映画や音楽製作のほか、NPO活動やボランティア活動など多種多様だ。
市観光商工課は昨年、観光施設整備事業「かまくら想い」プロジェクトを実施、クラウドファンディングを通じた資金調達で観光ルート板10基を市内各地に設置した。寄付者の名前が刻まれることが好評だったほか、自治体が主体となって公共事業のためにこの仕組みを用いた初の試みとして注目を集めた。
今回は同プロジェクト第2弾として観光スポットを示す地区案内板を4〜5か所に設置したい考え。前回同様、1口1万円として100人から寄付を募り、その名前は案内板に刻まれる。
街への想いを形に
市観光商工課によれば寄付者の割合は「市内の人、市外の人がだいたい半々くらい」。昨年のホームページ上に残された寄付者のコメントには「一生ここで暮らしていきたい。力になれれば」「自分が鎌倉を愛した証を残したい」といった市内在住の人のほか、「鎌倉のお寺に家のお墓がある。いつもお世話になっている鎌倉への感謝の気持ちです」「父の故郷であり、今も親戚が住む素敵な町、鎌倉に貢献できればとても嬉しい」といった声もあり、市外に住んでいる「鎌倉ファン」の人たちも寄付したことがうかがえる。
同課は観光施設整備の予算を確保するために、海水浴場のネーミングライツやホームページ、パンフレットの広告掲載といった税収以外の収入確保を目指しており、今回のプロジェクトもその一環。同課は「鎌倉を愛する気持ちを、より良い街づくりに活かしていきたい」と話している。
同プロジェクトのURLはhttp://justgiving.jp/p/1654。問い合わせは市観光商工課【電話】0467・61・3884へ。
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