鎌倉山町内会(田中秀文会長)の集会所建て替えがこのほど完了し、3月29日に記念式典が行われた。建設にあたっては、住民自らコンペを行い設計を依頼する建築家を決定するなど、ユニークな手法がとられた。
新しい集会所は全面に木を配した木造平屋建てで、2つの集会室のほか、談話コーナーや図書コーナー、和室やキッチンが備えられている。3月29日に行われた記念式典には同町内会の住民のほか来賓が出席。松尾崇市長は「この地域に溶け込む素晴らしい施設。交流活性化の拠点にして」と話した。
コンペで建築家決定
40年ほど前に建てられ、「古くて狭くて寒かった」(田中会長)という旧集会所。同町内会で建て替えに向けた話し合いが始まったのは2008年だった。住民有志8人で構成される「委員会」が結成され、近隣集会所の見学や住民説明会を開催するなどして、10年に町内会の総会で建て替えが承認された。
「せっかく建てるのだから良いものにしたい。そのために、この地域にふさわしい集会所とは何かを考えた」と話すのは委員会のメンバー島田浩由さん。そこで住民自らの推薦により、地域にゆかりのある7組の建築家を選定。設計プランの提案を受けて住民による投票を行い、堀部安嗣建築士に決定した。「派手さや奇をてらうのではなく、かつての『お寺』のような自然と人の集まる建物を目指す姿勢が支持された理由では」と島田さんは話す。
建て替え費用の約4千万円は町内会費の積み立てや住民からの寄付、鎌倉市の補助金などを利用することで賄った。
田中会長は「これはあくまでスタート。普段から交流を育み、いざという時に協力し合えるようコミュニティーを強化できれば」と話している。
同集会所では4月4日(土)、一般公開も兼ねた「お茶会」の開催を予定している。午前10時から午後2時まで。問い合わせは【電話】0467・95・1924へ。
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