2013年7月からJR横須賀線鎌倉駅で使用されていた、フルート演奏による童謡「鎌倉」の発車メロディーが、6月30日で終了した。
理由についてJR東日本横浜支社は「当初から2年の予定だった」としているが、この発車音をめぐってはインターネットを中心に「暗い」といった声があがっていた。
童謡「鎌倉」の発車メロディー採用は、市観光協会などが約3年かけて実現した試み。フルート演奏による生音の使用は同社管内で初として話題となった。
JR東「終了は予定通り」鎌倉駅の発車メロディー
童謡「鎌倉」は文部省唱歌として知られ、歌詞には七里ガ浜や稲村ガ崎、由比ガ浜など地名のほか、長谷観音、大仏も登場する。鎌倉市役所では閉庁時間に毎日放送されている。
そんな童謡「鎌倉」が鎌倉駅の発車メロディーに採用されたのは、「武家の古都・鎌倉」の世界文化遺産登録の可否が話題となった2013年のこと。「鎌倉の玄関口に地元ゆかりの音楽を」と市観光協会が中心となってJR東日本横浜支社に働きかけ、約3年をかけて実現にこぎつけた。音源には鎌倉市出身のフルート奏者・吉川久子さんが演奏した「生音」を同社として初めて使用するなど、話題を呼んだ。
「暗い」の声も
しかし発車音が流れるようになると、インターネット上で「暗い」「もの悲しい」といった書き込みが目立つようになった。メロディーに馴染みがなかったことなどが原因と考えられる。
今回の発車メロディーの変更についてJR東日本横浜支社は「もともと2年の予定だった」として評判が影響したものではないとするが、ほぼ同時期に童謡「たなばたさま」を発車メロディーに採用した平塚駅では現在も同曲が使用されている。結局、6月30日の終電をもって、フルートの音色はひっそりと姿を消し、構内に設置していた歌詞のプレートも取り外された。
各地のコンサートでも童謡「鎌倉」を演奏してきた吉川さんは、「『鎌倉』を歌える小中学生が増えていると聞いていた。『鎌倉の音楽の記憶』として浸透してきていたところだったので、残念。再び駅で流れることを願っています」と話している。
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