20周年を迎えた鎌倉プリンスホテルの支配人を務める 宮地 博篤さん 稲村ガ崎在住 45歳
「お客様目線」で空間作り
○…「『鎌プリ』と愛称で呼んでくれる人が増えてきたことが何よりうれしいですね」。7月22日に開業20周年を迎えた、鎌倉プリンスホテルの支配人を務める。記念の年となる今年は、江ノ電とコラボレーションした結婚式プランや記念スイーツの販売といった特別な企画を多く用意している。「スタッフ全員でアイデアを出しあって作り上げています。『一人ひとりがお客様目線で考える』。これがうちのモットーですから」と爽やかに語る。
○…埼玉県出身。小学生から大学まで水球に打ち込んだ。卒業後は「人と関わる仕事がしたかったし、埼玉県民に馴染み深かったので」と西武グループに入社。「水を身近に感じられる勤務地が良い」と思っていたところ、大磯プリンスホテルに配属となった。客室清掃やベル係、プールの営業など様々な仕事を経験。「どのポジションも面白くて、全然飽きませんでした」と振り返る。
○…1996年、開業半年の鎌倉プリンスホテルに赴任した。「海を臨むロケーションの良さに加えて、小説『失楽園』の舞台となったことが話題となって、お客様が途切れることがありませんでした」と当時について話す。「そんな時だからこそ大事だと思ってきた」と語るのが地元への浸透。なかでも印象深いのが、子ども向けのキャラクターショーという。「舞台袖から子どもたちを見ると目がキラキラしていて、これは続けていかなくてはと感じました」。その後数回の転属を経て2009年、同ホテルの支配人に就任した。
○…現在は妻と子ども2人と4人暮らし。「高校生の娘と中学生の息子は思春期真っ只中。あまり構ってくれないけれど、めげずにちょっかいを出しています」と首をすくめる。野球部で汗を流す息子の影響で、最近野球観戦をするように。「先日初めて試合を観たのですが、青春の熱さに昔の自分を思い出しました」と朗らかな笑顔を見せた。