鎌倉青年会議所の新理事長に就任した 渡邊 智治さん 今泉台在住 38歳
地域活性へ「挑戦」続ける
○…「新たなる挑戦」。40歳までの若手経済人の団体である鎌倉青年会議所(JC)の理事長就任にあたって、この言葉を1年間のテーマに掲げた。しかし意外にも、目新しいことをやる意味ではないという。「メンバー一人ひとりが自発的な挑戦を続けることで成長し、それをまちづくりに還元させたい。むしろ団体としての原点を意識したつもりです」と穏やかに語る。
○…鎌倉で生まれ育った。大学卒業後は住宅設備会社の営業マンに。偶然にも勤務地は故郷・鎌倉になった。「ノルマに追われて大変でしたが、自分は人と関わることが好きなのだ、ということを確認できた日々でした」と振り返る。30歳を目前に、母・日出子さんが立ち上げた住宅リフォーム会社「サン・ハウス鎌倉」に入社。3年前に社長となった。「売り上げはもちろん大事ですが、もっと地域に密着し必要とされる会社になりたい」と充実した表情を見せる。
○…JCに入会したのは2007年。事務所近くに現役メンバーやOBが多かったことがきっかけで誘われた。「参加してみると、緊張感のあるなかでみんなが真剣にまちづくりについて話し合っていた。その姿がすごく新鮮だった」という。一方で会が終わってお酒の場に移れば、ざっくばらんに話し合えた。「活動を通じて真剣に向き合える仲間ができたことが何よりの財産ですね」と笑う。
○…「厳しさのなかに愛情があって、常に道を示してくれた」という前理事長の川島吉弘さんら、薫陶を受けた先輩は数多いが「同じようにはできない。メンバーへの感謝を忘れず、自分なりのリーダー像を追及していければ」と気負いはない。JCでは今年、高徳院での「慈善茶会」など恒例の行事に加え、寺社と連携した企画なども予定している。「自分のまちに関心がある人を増やすことで、鎌倉をもっと良くできたら」。そのために自身も「挑戦」を続けるつもりだ。