材木座海岸にある国指定史跡の和賀江島で5月22日(日)、清掃活動が行われる。地域住民が中心となって毎年5月に行われ、今年で40回を迎えるこの催し。関係者は「多くの方に参加いただき、鎌倉の歴史に想いを馳せる機会となれば」と話している。
和賀江島の清掃活動は1977年、材木座商店街連合会が始めたもの。以来、毎年5月の大潮の日に行われている。
2007年からは市や鎌倉マリンスポーツ連盟などの協力を得て、材木座自治連合会が主催。例年200人ほどが参加する。
同連合会担当理事の浪花惠昭さんは「昔はペットボトルやプラスチックのごみが多く、タイヤを回収したこともあった」と振り返るが、近年、ごみの量は着実に減少しているという。
和賀江島は、日本で唯一残る鎌倉時代の港湾遺跡で、1968年、国の史跡に指定された。
鎌倉時代の歴史書『吾妻鏡』によれば、材木座沖で難破する船の多いことを聞いた往阿弥陀仏という僧が1232年、幕府に申し入れて築港に着手。時の執権北条泰時らの協力もあり、約1カ月で完成したとされている。
海外との交易の窓口として重要な役割を果たし、江戸時代までは利用されていたという。
現在、満潮時には海面下に沈み、大潮の時などは積まれた石が桟橋状にあらわれ、磯遊びのポイントとしても知られている。
岩手から訪問団
中世に北上・和賀地方を治めていた和賀氏の祖先が、和賀江島の開発に携わったとされていることなどから、6年ほど前から岩手県北上市から清掃団が訪れ、活動に参加している。
節目の今年は高橋敏彦市長はじめ約30人が参加予定で、同市に伝わる重要無形文化財「鬼剣舞」の披露のほか、くじ引きも行われる。
材木座自治連合会の倉橋明弘会長は「和賀江島をきれいにするとともに、その歴史を知っていただければ」と話している。
当日は動きやすい格好で午前10時に和賀江島前に集合。事務局がトングや軍手、ごみ袋を用意しているので、タオルと飲料水の持参を。
問い合わせや【電話】0467・22・1658浪花さんへ。
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