7月から鎌倉税務署長に就任した 奥脇 貞美さん 相模原市在住 60歳
古都に恥じぬ税務行政を
○…鎌倉市・逗子市・葉山町の2市1町を管轄する鎌倉税務署長に先月、就任した。前任は東京国税局調査部で、大企業の調査を担当していた。「来年で定年を迎えるのですが、最後の勤務先が歴史ある鎌倉となり身が引き締まる思い。これまでの経験を生かしていきたい」と意気込みを語る。就任以来、関係各所への挨拶回りで忙しい日々を送るが「税務行政に協力的な印象を受けた。関係団体や市民の方々と一体となって進めていきたい」と話す。
○…山梨県出身。富士山の麓でのびのびと育ち、小学校では体操、中学校ではバスケットボールとバレー、高校ではラグビーに打ち込んだスポーツ少年だった。現在の仕事に進むきっかけは、高校生の時にいとこでもあった同級生と一緒に国家公務員試験を受けたこと。「大学の受験勉強を兼ねて勉強したのですが、思いがけず税務職員の試験に合格して。親に迷惑をかけたくないという気持ちはもちろん、親戚からの猛プッシュもあり決心しました」と笑顔で振り返る。
○…研修のため通った税務大学校では濃密な1年間を過ごした。「話す言葉が違ったり、九州出身の同級生が納豆を知らなかったりと、文化の違いが新鮮だった。全寮制で勉強や規律が厳しかった分、刺激も多く充実していた」という。その後、教育官補や会計課、監察官などを歴任。「キャリアの半分ほどは裏方の仕事」と言うが、その分、様々な視点から税務署の仕事を見ることができるようになったとも。署長としての自身の役割については、「昨今の税務行政を取り囲む環境の変化に対し、マイナンバーやイータックスなどについて周知を徹底していきたい」と明確だ。
○…すでに2人の子供は独立。大のゴルフ好きで、休日は練習にあてているという。「散歩も好きなのでこの機会にいろいろな所へ行く予定。まずは、鎌倉五山を巡りたいですね」と笑顔で語った。