難病の小児脳腫瘍と闘いながら作曲を続け、昨年5月20日に16歳でこの世を去るまでに約480曲を制作した加藤旭さん(市内玉縄)。加藤さんが生前に制作した楽曲がこのほど、厚生労働省が自殺対策として普及を進めている「ゲートキーパー」を啓発するテーマソングに採用された。
ゲートキーパーとは、周囲の人が発する自殺のサインに気付き、声かけや見守りなど適切な対応を図ることができる人のこと。国が自殺対策の一つと位置づけ、医師や民生委員、保健医療福祉従事者などを対象にした養成プログラムが全国的に実施されている。
この取り組みをより幅広い世代や教育現場でも知ってもらおうと、テーマソングの制作を企画したのが、同省自殺対策推進室の天坂真理さん。報道で加藤さんのことを知り「病を抱えながら懸命に生きる姿に心を動かされた」という天坂さんは、加藤さんに楽曲制作を依頼することを決めた。
しかし、知人を通じて約束をとりつけた矢先、加藤さんは帰らぬ人に。それでも天坂さんは「加藤さんの生涯も含めて、ゲートキーパーを知ってもらうきっかけになれば」と、加藤さんが生前に制作した『空の青いとり』と題した楽曲をテーマソングに採用した。
3月の「自殺対策強化月間」に合わせて、加藤さんの楽曲を管理する一般財団法人アーツスプレッドとともに、歌詞を募集している。4月20日(木)まで。
募集するのはゲートキーパーを訴求する【1】歌詞【2】歌詞とエピソード【3】エピソードのいずれかで、特設サイト(【URL】http://promotion.yahoo.co.jp/jisatsutaisaku2017/song/)から投稿できる。入賞作品は同財団や厚労省のホームページに掲載される。問い合わせは【電話】03・5253・1111同省自殺対策推進室へ。
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