鎌倉警察署長に就任した 野崎 剛志さん 雪ノ下在住 54歳
「安心感のある街目指す」
○…市内南部を管轄する鎌倉警察署の第80代署長に3月21日、就任した。この1カ月は挨拶回りや会合などで忙しい日々を過ごしたという。「鎌倉の治安の良さは県内でも有数。これは市民の皆さんが街を思う気持ちや努力の結果なのだと実感した」と話す。今後取り組みたいことに「安心感の見える化」を挙げ、「通常の業務に加えて重点的なパトロールやチラシの配布を行うことで、より警察を身近に感じてもらいたい」と意気込みを語る。
○…綾瀬市で生まれ育った。中学校ではバレーボール、高校ではバドミントンやバンド活動に熱中するかたわらアルバイトもこなし、充実した日々を過ごしたようだ。「世の中の役に立ちたいという思いはもちろん、母子家庭だったので母を早く安心させたかった」と高校卒業後に警察官になる道を選んだ。
○…これまで交番勤務等もはさみながら、主に機動隊と警備課でキャリアを積んだ。1985年の日航機墜落事故では現場に駆けつけたほか、テロ対策や治安警備といった機動隊の行動計画を作成する業務に従事した。「警備に『ここまでやれば大丈夫』というラインはない。ひとつひとつ、できることを積み重ねていくことの大切さを学んだ」という。東日本大震災後は、災害時の警備計画を再検討する県警本部のプロジェクトチームに参加。「津波対策を新たな項目に加えるなど大幅な変更があったが、それまでの経験を生かすことのでき、やりがいのある仕事でした」と振り返る。
○…家族は妻と大学1年生の息子。自宅があるのは横浜市栄区だが、現在は雪ノ下の公舎に「単身赴任中」だ。「メタボ対策」で始めたジョギングやトレーニングで汗を流すのが息抜きという。「隣街に住んでいながら、これまであまり市内を散策したことがなかった。この機会に各地を歩いて四季折々の表情を見たい。鎌倉検定にも挑戦しますよ」と笑顔で語った。