鎌倉国宝館で3月4日(日)まで、特別展「ひな人形―おとめが受け継ぐたからもの」が開催されている。全国でも有数のひな人形のコレクションで知られる同館が、「桃の節句」に合わせて毎年開催している企画で、関係者は「優美で可愛らしいひな人形をゆっくり鑑賞してほしい」と話す。
女児の健やかな成長と幸せを願って行われるひな祭りは、平安時代を起源として江戸時代に年中行事として定着したと言われる。
同館は江戸時代の作品を中心に、市内や近隣の市民から寄贈・寄託を受けた貴重なひな人形を数多く所蔵しており、その規模は全国屈指と言われる。年に一度、それらが一堂に公開される展覧会は、毎回多数の来場者でにぎわう。
会場では、能面のような顔立ちが特徴で享保年間に大流行した「享保びな」や小さな芥子びな、ひな人形の古形とされる立ちびなのほか、五人ばやし、御所人形など約50点が並ぶ。
また蒔絵やガラス、陶器などで精巧に細工されたミニチュアの調度品などは、当時の工芸技術の粋を集めたもので、見どころの一つとなっている。
「優美でかわいらしいひな人形とともに、いにしえの乙女たちの様々な祈りのかたちを楽しんでもらえれば」と同館。
開館時間は午前9時から午後4時30分(入館は4時まで)。観覧料は一般400円、小・中学生200円。期間中の毎週土曜日午後2時から、学芸員による列品解説も行われる(申し込み不要)。
問い合わせ同館【電話】0467・22・0753へ。
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