鎌倉版 掲載号:2018年6月22日号
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今年で返還50周年となる小笠原諸島をテーマにした写真展を開催する写真家 夏野 葉月さん 稲村ガ崎在住 41歳

小笠原諸島の「笑顔」捉える

 ○…「東洋のガラパゴス」とも称され、2011年に世界自然遺産に指定された小笠原諸島。太平洋戦争で米国の統治下に置かれ、1968年6月26日に返還されてから今月で50周年を迎える同諸島をテーマにした写真展を、22日から都内で開催する。「作品を通じ、歴史の節目を迎える小笠原の自然と人々の魅力を伝えたい」と語る。

 ○…島々の美しい自然などに惹かれ、11年から毎年撮影を続けている。海中を泳いで撮ったイルカや、地域の祭り、島内に今も残され、戦中の激戦を物語る旧日本軍の高射砲など、被写体は多岐にわたる。現地の人たちとの交流を深めようと、13年からは自身も島に移住。社会福祉分野の職を得て、1年5カ月の間滞在した。「対話を通じ、戦中、戦後を生きた人をはじめ、島民たちが色々な苦労をしてきたことを知った。それでも笑顔で接してくれる人ばかり。小笠原諸島は心を明るく、前向きにしてくれる」。島民を写した数々の作品には、言葉通り素敵な笑顔が溢れている。

 ○…埼玉県出身。カメラとの出合いは10歳のとき。母親が買ってきた小さなカメラで撮影技術を独学し始め、のちに写真の専門学校にも通って腕を磨いた。特に環境問題に関心を持ち、10代のころにウクライナやロシアに渡り、チェルノブイリ原発事故の被ばく者たちの現状を撮影。その後も国内外で活動の幅を広げてきた。「写真の良さは、言葉の壁を超え、ビジュアルだけで『心を表現できる』ことだと思う」

 ○…「海岸のそばに住みたい」と、16年に鎌倉に転居。現在は、各地でポートレートなどの出張撮影を行う「夏野写真館」を運営している。「今後は、市内で素敵な『鎌倉人』を多数撮影し、鎌倉の魅力を発信するガイドブックとして出版したい」

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