鎌倉・湘南で活動する女性事業者の会「かまフル」の会長を務める 蔵多 のり子さん 材木座在住 63歳
つながり広げ新たな価値生む
○…鎌倉や湘南を拠点に事業を営む女性たちの団体「かまフル」の会長を、昨年から務めている。今週末には会員の事業や会の活動をPRする初のイベントを由比ガ浜で開催する。「もともと会員は前向きでパワフルな人ばかり。その機動力がさらに大きくなっていると感じています。地域で活躍している女性たちがこれだけいる、ということを多くの人に知ってもらえたら」と笑顔を見せる。
○…「終の棲家に」と横浜から鎌倉に住まいを移したのは13年前。しかし当時は都内の企業に勤務しており、朝早く家を出て深夜に帰宅する毎日。「まちを散策する余裕もなかった」。そうした時、健康診断で病気が見つかったこともあり、早期退職を決意。保健師の資格を持っていたことやその数年前から習っていたマッサージの技術を生かし、6年前に自宅にプライベートサロンをオープンさせた。現在は「未病」をテーマに、更年期障害など女性特有の悩みの改善を図っている。
○…もっとも創業当初は苦労の連続。「組織という看板なしに自分の価値を伝えることは本当に難しいと感じました」という。だからこそ発起人の1人だった知人から「かまフル」の構想を聞いたときはすぐに賛同した。「一人だとどうしても独りよがりになってしまう。会に参加したおかげで客観的な意見をもらうことができ、事業だけでなく自分自身を見つめ直すことができました」と充実した表情を見せる。
○…会社員時代はテニスやスキーなどスポーツを楽しむことも多かったが「そんな時間はないですね」と苦笑い。それでも今は、目の前の取り組みに全力を注ぐ。「かまフルの活動を通じて、より会員さんの知名度が向上し売り上げアップにつなげられる仕組みを作りたい」と意気込んでいる。