鎌倉交響楽団の第116回定期演奏会が10月31日(土)、鎌倉芸術館大ホールで開催される。新型コロナウイルスの影響により、約3カ月半の活動休止を余儀なくされた同楽団にとって、今年唯一の定期演奏会。関係者は「聞いた人を元気づけられるような演奏を」と意気込む。
今回の演奏会では、2015年のブカレスト国際指揮者コンクールで準優勝を果たし、国内外のオーケストラと共演する和田一樹さんがタクトをとる。歌劇「オベロン」序曲(ウェーバー)や「交響曲第1番」(カリンニコフ)のほか、NHK交響楽団の次席奏者、森田昌弘さんをソリストに迎え、チャイコフスキーの「バイオリン協奏曲」を演奏する。
団長の曽根民子さんは「カリンニコフの交響曲は若々しく元気のある曲でいまの時期にぴったりだと思う」と話す。
午後2時開演。入場料全席自由1千円で鎌倉芸術館、たらば書房、島森書店などで販売中。
「新しい様式」模索
1963年に発足した同楽団。鎌倉市民ら約120人が所属し、毎年2回の定期演奏会とファミリーコンサートを開催し、好評を博してきた。
しかし今年は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、3月には活動休止に追い込まれた。曽根団長は「まるで自分の人生の半分を失ってしまったようだった」と振り返る。それだけに7月中旬の活動再開を「団員みんなが待ち望んでいた」という。
現在は団員同士の距離を1・5〜2m離し、間隔がとれない会場では管と弦が分かれるなど、「新しい生活様式」に合わせた練習を模索する。
今回の定期演奏会も、定員1500人の会場ながら入場者を800人ほどに抑え、来場の際にはマスクの着用を呼びかけるなど、感染症対策を徹底。定期演奏会の様子は動画サイトユーチューブで配信する(同日午後9時ごろからの予定)など、新たな試みも。
曽根団長は「コロナ禍で改めて音楽が私たちの精神の支えになっていると感じられた。実現に向けて協力して下さった全ての人に感謝を伝えられるような演奏をお届けしたい」と話している。
詳細は同楽団のホームページまたは曽根さん【電話】0467・31・4380へ。
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