新江ノ島水族館で4月6日から深海に生息する「ナデシコクラゲ」の展示が始まった。北里大学海洋生命科学部=相模原市=の研究グループが採取したもので、国内展示は初という。
展示しているクラゲは傘の大きさが1・5〜2cmほど。ピンク色がかった体が特徴で、学名は「イアレリア・パープレア」。唇部分がナデシコの花のように見えることからナデシコクラゲ(仮称)と命名した。現在5個体を展示している。
同館によると、発見したのは同大三宅裕志准教授らの研究グループ。2012年3月に東日本大震災で被災した岩手県山田町沖で、海洋ごみが生態系に与える影響を調査したところ、水深1127mに沈んだ空き缶を発見。付着していたクラゲの赤ちゃん「ポリプ」をプランクトンを与えて育てたところ、クラゲに成長し、遺伝子解析で日本では発見されていないナデシコクラゲであることが分かった。
三宅准教授はナデシコクラゲの研究について「ごみが深海の生態系に影響を与えていることが分かった。また飼育が難しいクラゲの生活環境が分かり、一般にも見てもらえる。”一石三鳥”の価値がある」と話した。
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