神奈川県行政書士会鎌倉支部の支部長に就任した 小林 三千世さん 材木座在住 56歳
「街の法律家」より身近に
○…「身近な街の法律家」として、各種許認可申請や相続・遺言等の相談に対応する行政書士。鎌倉、逗子、葉山で活動する約120人が所属する「神奈川県行政書士会鎌倉支部」の支部長に就任した。「業務の範囲が広い分『何を頼めるのか分かりづらい』という声が多い。ホームページのコンテンツ充実など、情報発信にも力を入れていきたい」と語る。
○…出身は横浜市。結婚を機に鎌倉に移り住んだ。一男一女に恵まれ「子育ては楽しかった」が「子どもが成長した後に自分が社会から必要とされるのか、不安な気持ちもあった」という。もともと「活字中毒」だったこともあり、読む対象を大好きな小説から、資格試験のテキストへと変更した。とはいえ法律用語には大苦戦。行政書士の試験には4度目の挑戦で合格した。
○…資格を取得し独立した後も、仕事が全くない時期が続いた。飛び込み営業もやってみたが成果は上がらない。「不憫に思ったのか営業先の方が『ゆっくりしていって』とお茶を出してくれたこともあった」と笑う。それでも勉強会に積極的に参加するなどして研鑽を重ねるうちに、徐々に依頼が増えていった。「真面目にやっていれば誰かが必ず見てくれるのだな、と思いました。私たちの仕事は責任が重い分、誰かの役に立っているという実感も大きいのが魅力」と充実した表情を見せる。
○…同団体では、2市1町の市庁舎等で無料相談会を開催してきた。昨年、コロナ禍でいったんは中止したが、再開を望む声を受けて、現在は感染対策も行いながら実施している。「給付金や補助金など、今だからこそのご相談も多い。地域の皆さんにとってより身近な存在になれるように、活動していきたい」