鎌倉市は7月28日、市議会本会議場で「第21回かまくら子ども議会」を開催し、市内16の小中学校から33人が参加した。児童と生徒たちは、都市整備や人権、文化、福祉などをテーマに質疑を行い、市議会の疑似体験を通じて、議会制民主主義への理解を深めた。
参加した児童と生徒たちは、市が抱える課題について質問。それに対して、松尾崇市長をはじめ、岩岡寛人教育長や各部次長らが答弁し、本会議さながらの進行で議事が進められた。
質疑内容はさまざま
木崎晴希さん(山崎小6年)は、「市のヤングケアラーに対する支援」について質問。市長は、「ヤングケアラーを含むケアラーの支援条例の制定を計画している」と説明。さらに、こどもみらい部次長は、「市のホームページや広報紙などを通じて、相談窓口を周知している。子ども本人や家族から相談があった際は、家庭の状況を丁寧に聞き取り、個々に応じた必要な支援をしていく」と回答した。
「学校には階段と自転車用スロープしかなく、障害のある同級生や大きな荷物を運ぶ人が移動するのに大変そう」と切り出した磯部和篤さん(小坂小6年)は、「エレベータの設置など校舎のUD(ユニバーサルデザイン)化の予定はあるか」と質問。教育長は、「校舎の建て替えや改修を行った学校では順次導入を進めてきたが、校舎の構造や耐震性、費用などの問題で、実現が難しい学校もある」とした。
中西悠仁さん(横浜国立大学付属中3年)は、「鎌倉市の歴史の魅力を若者にどうやって伝えていくか」と質問。教育長は、「市民の市内文化施設への入場を無料とし、出土品や資料を子どもたちにも分かりやすく展示している。また永福寺や北条義時法華堂のデジタル復元も行っており、多くの人が興味を持てる取り組みをしている」と答えた。
未来考える機会に
子ども議会は、小中学生が交流し、協働して取り組むことも目的としている。江幡さくらさん(玉縄小6年)は、「いろんな質疑を聞くことができ勉強になった」と振り返り、岡皐月さん(北鎌倉女子学園中3年)は、「鎌倉をより良い街にするために、これからできることをしていきたい」と語った。
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