鎌倉版

新春市長インタビュー

「市民の『通行料』はゼロに」

ロードプライシング導入へ見解

掲載号:2018年1月5日号

取材に答える松尾市長=昨年12月15日市役所

 タウンニュース鎌倉編集室では2018年の年頭にあたり、松尾崇市長へのインタビューを行った。1月1日号に続く第2回で、松尾市長は実証実験の実施が決まっているロードプライシングの導入に向けた取り組みや、2年後に迫った東京五輪へのハード、ソフト両面の対応、待機児童対策などについて語った。(聞き手は本紙編集長、井方照雄)

ロードプライシング

 ――国交省が設けた「観光交通イノベーション地域」に昨年9月に選定されるなど、ロードプライシング(地域内の自動車に一定の課金をすることで、通行量を抑制する取り組み)の導入がいよいよ現実味を帯びてきました。現状について教えて下さい。

 「国交省による実験の実施が決まり、各団体と議論をしているところです。ただ実験と言っても実際にお金を徴収したりするものではなく、まずはデータをととるということです」

 ――実験の時期は。

 「今年の早い段階で実施します」

 ――導入に向けた具体的なスケジュールは。

 「19年度で実証実験、20年度、オリンピックの年にはスタートが出来ればと考えています。いただいたお金は道路の整備や文化財の保全に活用し、鎌倉をより魅力的なまちにするための原資として活用したいと考えています」

 ――実際に導入された際に市民負担はあるのでしょうか。

 「交通計画検討委員会が示した実施案では、市民負担が0〜1割となっていますが、私としては市民負担はゼロで進めていく考えです」

東京五輪へ2年

 ――2年後に迫った東京五輪に向けた取り組みを教えて下さい。

 「まずは子どもたちにセーリングという競技を知ってもらうことが大切ですので、体験イベントを適宜行っていきます。またセーリングに限らずマリンスポーツとかパラリンピックの競技にも理解を深めていくイベントは随時やっていきたいと考えています。ホストタウンという国の事業も活用し、オリンピック選手と市民との交流も進めていきます」

 ――ハード面では。

 「鎌倉の玄関といえるJR鎌倉駅の東口、西口のリニューアルをオリンピックに間に合うように実施していきます」

待機児童対策

 ――待機児童対策について、現状と今後の対策を教えて下さい。

 「昨年、厚労省が待機児童についての定義を見直しました。新基準での昨年4月1日時点の待機児童数は109人で、まずはこれを解消しなくてはいけません。具体的には佐助の法務局跡地で19年4月に、浄明寺の県営住宅跡地で20年4月に、新たな保育園の整備を予定しています。今後もふさわしい場所があれば新設を検討していきます。また幼稚園の延長保育を充実させることで、解消につなげていきたいと思います」

北鎌倉トンネル問題

 ――通行止めが続くJR北鎌倉駅そばの素掘りトンネルについて、現状と今後の見通しを教えて下さい。

 「16年度に尾根の文化財的価値と安全対策を両立できる案として、小型自動車が通行できる案、救急自動車が通行できる案、歩行者のみが通行できる案をまとめました。まずはこの3つからどれを採用するかを17年度中に検討し、18年度には一つに絞り込み工事に着工できるよう進める予定です」

 ――3つの案はいわゆる本設工事ですか。

 「本設です。本設にしても仮設にしても今のところ地権者の方のご理解が得られていないことから、引き続き理解が得られるよう働きかけ、仮設を含めた対策工法を確定することが大切だと考えています」

 ――いずれにしても開削はないということですか。

 「現段階では開削という選択肢はありません」

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