洗剤などが入っていたプラスチック製の「詰め替え用パック」をブロック型に再生した上で、実物大の江ノ電の模型などを制作しようという取り組みが、鎌倉市内で始まっている。市と地元NPO法人が、家庭用品メーカーなどの協力を得て行っているもので、関係者は「市民と企業が一体となった、容器包装の新たなリサイクルの仕組みにしていきたい」と話す。
「鎌倉リサイクリエーションプロジェクト」は、市民から使用済みの詰め替え用パックを回収し、組み立て可能なブロックにすることで「地域に役立つもの」として再生する取り組み。
昨年10月、市役所本庁舎前に回収ボックスが設置されたのを皮切りに、各行政センターや江ノ電鎌倉駅の構内にもボックスが設けられており、備え付けられた専用の袋に8〜10枚を入れた上で投入する。
パックの回収は4月27日まで行われ、市役所本庁舎前に実物大の江ノ電の模型と安野モヨコさんの人気漫画「オチビサン」のキャラクターを制作。5月末まで展示する予定だ。
目標は7万枚
市などとともに事業の中心的役割を果たしているNPO法人マチットは、市内を拠点とするIT企業関係者や市民が集まって地域活性化に取り組む「カマコン」で、議題となったアイデアの事業化を担う団体。
今回のプロジェクトも、全国で容器包装のリサイクルに関する実証実験を実施している大手家庭用品メーカーの花王がカマコンで提案したことをきっかけに、同社の協賛を得てスタートした。
江ノ電などの模型を作るには、ブロック約7千個(詰め替え用パック約7万枚分)が必要。これまでに約270個(2700枚)分が集まっており、市役所前のモニュメントへの積み上げも始まった。
マチットの担当者は「子ども用の教材のほか、災害時の簡易ベッドなど様々な利用ができると思う。ワークショップなどを通じて活用法を模索するとともに、市民とメーカーとの協働による、新しい容器包装のリサイクルの仕組みとして実効性を検証していきたい」と話している。
詳細は事務局【フリーダイヤル】0120・60・4614へ。
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