全国高校野球選手権大会南神奈川大会の決勝戦が7月29日、横浜スタジアムで行われた。30年ぶりに決勝進出を果たし、初の夏の甲子園出場を目指した鎌倉学園高校は、横浜高校に3対7で敗れたが、チーム一丸となった戦いぶりは多くの市民に感動を与えた。
試合は初回に2点、3回に3点を失う苦しい展開。打撃陣も相手エースの板川佳矢投手からなかなかチャンスを作ることができず、8回終了時で0対7とリードを許した。
それでも、3回戦の平塚学園戦では3点をリードされた8回に6点を挙げて逆転、準々決勝の藤沢翔陵戦、準決勝の横浜創学館といずれも1点差の接戦をものにするなど、粘り強い戦いで大会を勝ち抜いてきたチームは、最後まで勝負をあきらめなかった。
9回裏、先頭の松丸航太郎選手が二塁打を放つと、連打で3点を奪い、球場のボルテージは一気に上がった。
その後は相手投手に反撃を抑えられたものの、強豪相手に力を出し切った選手たちには、スタンドを埋めた同校生徒や学校関係者、OBから惜しみない拍手が送られた。
チームを率いた竹内智一監督は試合後、ベンチ入りを果たせなかった選手たちについて触れ「それぞれの舞台で役割を果たし、一緒に戦ってくれた」とその活躍を讃えた。
また主将の西畑侑飛選手は、春大会の前に手首を骨折するなど大けがを負い、今大会の出場が危ぶまれた。「けがをしている間もみんなが『待っているぞ』と言ってくれて励みになった。結果は悔しいが力を出し切れた」と笑顔を見せた。
3番打者としてだけでなく、投手としても活躍した新倉将大選手は「一緒に入部した27人全員が辞めることなく続けてこられたことが誇り。最高の仲間と野球ができ、今後の人生に生きるものをたくさん学ぶことができた」と振り返った。
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