台風24号の強風による塩害が、市内全域で確認されている。大船フラワーセンターでは園内全域で植物が枯れたり変色するなどした。農作物にも被害がおよび、関係者は対応に追われている。
塩害は台風の強風で海水が巻き上げられ、植物が枯れるなどの被害をもたらすもの。市内では、若宮大路沿いや寺社のイチョウなどが枯れたり、葉が落ちている。
特に被害が大きかったのが大船のフラワーセンターだ。同園では芝生広場周辺の花壇で多くの植物に葉の変色等が確認され、約2千株の植え替え作業に追われた。
また10月20日(土)、21日(日)に開催される「フラワーカーニバル」に合わせて見頃を迎えるよう、剪定を行ってきたバラ園でも開花が例年より大幅に遅れているという。
バラは植え替えはせずに回復を待つ方針だが、同園担当者は「洗浄、消毒、傷んだ葉の除去などを進めてきたが、半数はカーニバルに開花が間に合わない」と肩を落とす。
一方で、200種のバラで知られる長谷の鎌倉文学館では被害は比較的軽く、10月13日(土)から始まる「文学館フェスティバル」(11月18日(日)まで)での観覧にも影響がないという。
農作物にも被害
塩害は農作物にも打撃を与えている。現在は大根、キャベツ、白菜などの「冬野菜」が栽培、収穫の時期を迎えている。
しかし付着した塩分により「脱水状態」となって枯れる作物も多く、JAさがみ鎌倉営農経済センターは「農家によっては商品にできる見込みがない作物を廃棄し、種や苗の植え直しを余儀なくされている」という。
同センターでは「風が強かった一方、雨があまり降らず、翌日が晴天だったため農作物に塩が付着したままになったのが原因では」としている。
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