日本一周中の小西隆介さん シーカヤックで日本最南端へ
シーカヤックで日本一周の旅を続けている小西隆介さん(35歳・茅ヶ崎市浜之郷)がこのほど日本最南端の沖縄県の波照間島(はてるまじま)にたどり着いた。
沖縄には今年1月に入り、那覇を経由し、石垣島に到着した。その後目指したのは日本最南端の波照間。取材当日(7日)には石垣島で約1ヵ月にわたり停滞中であったが、波照間の後は最西端の与那国島を目指す予定で、その後、北上しながら南西諸島を渡りつつ、九州、四国などの寄港を視野に入れているという。
小西さんは昨年4月8日、前人未到のシーカヤックによる日本一周を目指し、茅ヶ崎漁港から出航した。コースは東回りで北海道を経由し、日本海を西に行き、九州を南下してきた。途中、海流の早い千葉県沖や青森津軽海峡などの難関をやり過ごしたが、気温の下がる秋から冬にかけての日本海での航路はいっそう厳しいものに。特に、関門海峡の横断と鹿児島県佐多岬での航海が印象深い。
「志布志から佐多岬へ向かう航路では大時化に見舞われて鳥肌が立ちました。全身びしょぬれになりましたが何とかたどり着くことが出来ました」
海上での旅。しかもシーカヤックでの旅ともなると信じられるのは自分の力。技術、体力はもちろん、ポイントとなるのはナビゲーションだと小西さんはいう。ルート取りに風や波の状況判断を瞬時に決めていかなければならない。この長い旅の中でこれらのスキルが自然と身についた。「(シーカヤックの)方向さえ間違えなければ転覆することもない。自分は慎重な性格なので無理をしない」のが持論だ。
この1年で人生観に変化が生じた。自然の中に身を置くことで、自然と接することの大切さを痛感する毎日。少しずつではあるが、自分の目指すものも見え始めているという。
「自分の経験を活かしてたくさんの人が自然と触れる機会を作れたらいいなと思っています。そのきっかけ作りに何が出来るのか、そんなことを思い浮かべながらパドルを漕いでいます」
サラリーマンだった頃、自分の生きる道を模索していた。旅に出て気づいたことは「心にゆとりを持つこと」。多くの人から受けた励ましを胸に、大海原での旅はまだまだ続く。
*ブログ「koryのシーカヤックで日本一周」で小西さんの情報発信中。
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