8月7日に「チガケセンプロジェクト」のメンバーらが階上小学校で開催した「復興祭in気仙沼・階上」に帯同させてもらった(外面記事参照)。
「人間はまだまだ捨てたもんじゃないよ」と話すのは同プロジェクトの日向正篤代表。茅ヶ崎から階上小学校までの道のりは最短距離でも500Kmをはるかに超える。それでも、茅ヶ崎市内の飲食店や神輿の担ぎ手など130人ものメンバーが「被災地の人たちを応援したい」と駆けつけた。焼きそばなどを販売した屋台の価格はほとんどが原価程度。地元の人たちを喜ばせるために、利益度外視で取り組んでいた姿勢には頭が下がる想いだった。また、会場の子どもたちは被災の大変さを感じさせない純粋な笑顔を見せており、その逞しさにも驚かされた。
だが、震災から約5ヵ月、まだまだ「復興」が進んでいないことも事実。バスで同小に向かう途中に、南三陸町や気仙沼市の被災状況を自分の目で確認することができた。船や車が壊され、とても生活水準が回復しているとは思えない。震災直後に比べると、被災地の一部には草が茂り、緑が回復している所もあったが、それはあくまでも「自然の生命力」。その上に震災前のインフラが整備されてこそ「人間の生命力」が証明される。
現地スタッフの話によると、階上地区には小・中学校や公民館でまだ100人前後が避難所生活を強いられているという。また、地元の女性は「(震災後)孫のクラスメイトが2人転校してしまい、寂しがっています。仕事がなくなり、ここで働けなくなった方が多いんですよ」。実際に復興祭にいた子どもたちの中にも自宅からではなく、仮設住宅や避難所から足を運んでいた。継続的な復興支援がまだまだ必要であることを改めて実感する。
祭り会場では気仙沼の名物「はまらいんや踊り」を皆で踊った。「はまらいんや」は気仙沼の方言で「一緒にやろう」という意味。その歌詞の一節が「スッテンバッテン君と一緒にスッテンバッテン勇気を出してスッテンバッテンみんなで一緒に頑張れ!オー」。震災前に作られた伝統の踊りなのに、今の被災地、そして日本を励ます応援歌のように聴こえてきた。
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