函館港イルミナシオン映画祭・シナリオ大賞でグランプリを獲得した映画作家 園田 新さん 茅ヶ崎市在住 33歳
自分にしか作れない映画を
○…自らの脚本を監督し、作品に仕上げて映画化させる作家。映画シナリオ賞の中で国内屈指といわれる「函館港(みなと)イルミナシオン映画祭」シナリオ大賞で昨年末、グランプリを受賞した。受賞作『リアルファミリー』は、とある問題から家族関係が崩壊、そこから再生する様子を描いた物語。「これまで手がけた脚本と違って、苦労無く筆が進みました。きちんと書けた作品だったので賞をとれなくても映像にしたいなと思っていました。グランプリは嬉しさと同時に(やっぱり)通ったという実感の両方の感覚がありました」
○…福岡県生まれ。漫画や空想が好きな少年時代を過ごし、本格的に映画への興味が沸いたのは大学時代に観た1本の香港映画から。それまで観てきたハリウッド大作と違い、何十億という資金をかけなくても面白い作品が出来るのに驚いた。「この映画だけが特別なのか、他にもこういった映画があるのかとか、調べるうちに子どもの頃の感覚が蘇って、自分でも作りたいってスイッチが入ってしまいました」と笑顔で出発点を振り返る。
○…大学在学中にニューヨークへ映画制作を学ぶために1年間留学。帰国後は映像製作会社でのディレクターなどを経験しながら、徐々に現在のポジションを築いていった。これまで2本の長編映画を完成、公開させている。「学生時代は作品作りの糸口さえ分からなかった。いろいろと行動したり回り道をしながら、最近やっと映画を作り出す人たちの近くにいるって実感できるようになりました」
○…30歳までに長編映画を作るという夢を達成し、次のビジョンは35歳までに多くの人が観る機会のあるものを作り上げること。「自分にしか作れないものが大勢の方々に受け入れられる作品になる、そんな映画を作りを続けていくのが究極の理想です」。自分の世界観が観衆を魅了する。新たな目標に向かい2012年がスタートした。
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