半谷静香選手 ロンドンへ大きな1歩 代表選手選考大会で勝利
小川道場(東海岸北)の柔道家・半谷(はんがい)静香選手(23歳・52kg級)が、5月27日に講道館(東京都文京区)で行われた「ロンドンパラリンピック日本代表候補選手選考大会」に勝利し初のパラリンピック出場に大きく前進した。出場は7月2日(月)に決定する。
女子52kg級の選考大会は世界選手権出場者同士の戦いとなった。対戦相手は何度も渡り合い、試合以外でも親交がある同い年の選手。試合は半谷選手のペースで進み、攻めの柔道で有効2P(ポイント)、技あり1P(ポイント)を奪い、優勢勝ち。ロンドンパラリンピック(8月29日(水)開催)へ向けて大きく前進した。
半谷選手は「とにかく必死だったのであまり覚えていません。いざ勝負になると緊張してしまうのですが、今回は小川先生から教わっていることが少し出せました」と大一番を振り返る。
4年前の悪夢乗り越え
視覚障害を抱えながら中学から柔道を始め、目標にしてきたパラリンピック。4年前の筑波技術大時代も同選考大会で勝利し、北京の切符を掴んだかに思えた。しかし直前で内定を取り消される不運に見舞われ、夢舞台が白紙に。「あの時はショックで1週間、部屋の外に出れませんでした。柔道も辞めようと思いました。でも顧問の先生や友達が支えてくれたおかげでここまで来られたと思います」と当時を振り返る。
現在は、得意の背負い技に加え、バルセロナ五輪銀メダリストの小川直也さんの指導で払い技にも取り組み、世界と戦うためにより実践的な技術を身に付けている。小川さんは「残り3ヵ月で1つ1つ技をチョイスしながら完成させたい。その日負けなければ1番高い所に上がれるのが柔道。勝って視覚障害の世界に光を当ててほしい」とエールを送る。「ロンドンまでの時間は日に日に減っています。残りの日々でイメージ作りと技を決める確率を高めたい」と半谷選手。高鳴る胸の鼓動を抑えながら4年越しの吉報を待つ。
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