神奈川県ラグビーフットボール協会から表彰された茅ヶ崎ラグビースクールのコーチ 時崎正浩さん 寒川町在住 50歳
負けず嫌いのラガーマン
○…茅ヶ崎ラグビースクールで10年間コーチを務めたことが評価され、県ラグビーフットボール協会から表彰された。「『日本一』を育てたいんです」と話す。自身もスポーツ少年だったが、「いつも、あと一歩ってところでダメなんだよ」。悔しい思いをしてきた分、その思いがラグビーの原動力にもなったと振り返る。
○…ラグビーとの出会いは、高校1年生。きっかけは「足元にラグビーボールが転がってきたこと」と笑うが、当時、ラグビー部を題材にしたドラマ「われら青春」も流行っていた。「ドラマの影響もあったのかも」。ラグビー部は、「きつかった。当たれ!走れ!の繰り返し」。足をつったまま走ることも当たり前だった。入部時40人いた同級生は、たった4カ月で15人に減ったという。
○…大学、社会人でもラグビーは辞められなかった。「『日本一』になりたい」一心で練習に励む。しかし、大学ではリーグ戦で3回優勝を果たすも、全国大会に当たる交流戦では毎回、初戦敗退。実業団のNECでも「日本一の壁の厚さ」を思い知った。そして引退後、仕事の合間に教わった空手が転機に。「10年以上、1日中ラグビーをしてきたけれど全国に届かなかった。でも、空手は一日15分の練習で全国3位になれたんだ」。そこで気づかされたのが「指導者」の重要性だった。
○…神戸出身。ラグビー引退を機に、寒川町に引っ越した。「指導者次第で可能性は広がる」と、35歳の頃、テレビで近所のスクールを知り、息子と茅ヶ崎ラグビースクールへ指導者として飛び込んだ。高校時代からのもう一つの夢が「体育教師」。自身もスポーツを通じ、様々なことを学んできた。そして、45歳でNECを退職。身体のメンテナンスもできる指導者を目指し先月、茅ヶ崎市内に接骨院を開院した。働きながら教員免許も取得。「日本一を育てたい」。負けず嫌いな性格を一番の原動力に、これからも走り続ける。
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