東海岸南在住の写真家・武実逢人さん(56)=写真=が写真集「楽園のハレプレ」を出版した。今回はハワイの教会500堂の写真を掲載。今作品は、武実さんが初めて撮影のためだけに日程を組んで訪れた教会風景をおさめたもの。約4週間、追いかけた先にあった教会を、日常風景のひとコマとして写している。
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「ハワイでは島々の教会をしらみつぶしに巡りました」(武実さん)。日の出前に宿泊所を出て、地図や電話帳に載っている教会を片っ端から行く。帰るのは日が暮れてから。この他にも、アメリカのニューメキシコやフランスのパリ、イタリアのローマとベニス、スペイン、ポルトガル、ギリシャのエーゲ海といった計1000堂以上の教会写真を撮っている。
読書する写真
芸術性に富んだものとしてではなく、技巧を凝らしたものでなく、ただただ教会のスナップを撮り集め、その地の雰囲気をカメラにおさめているという。「訪れた時の表情、その時・その瞬間に流れた空気を表現したい」。本を開いてみると、確かに写真1枚ずつを凝視する写真集というよりも、ペラペラとページをめくり読書する書籍という仕上がりになっている。「そこにある意義・生活感を伝えられるように自分も編集に関わって作った1冊です」。読み進んでいくにつれて、現地「風」のような生活感に触れられる。
出版物にはなっていないが、先に挙げた都市それぞれの教会写真は1冊ごとに私集となっている。「これは本当に趣味でまとめただけのものですが」と言うが、こちらもかなり見応えがあり、むしろ1文字も記述はない分、より写真集を「読破」した気分になる。「すっぴんを見せている様で恥ずかしいです」と顔を赤らめるが、「作品の質問にはお答えしたいし、意見・感想はできるだけ聞きたいです」と真摯に読者と対面する姿勢が感じられた。
2月17日(日)までLAMA coffeeで出版記念展示会を開催中。武実さんは16日(土)に在廊する。写真集から垣間見られる武実さんの人柄に触れられる絶好の機会。写真を「読み」込み、感じた意見そのままを伝えることで、また違った写真の見方ができるだろう。
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