茅ヶ崎市議会は3月21日、議会議案「茅ヶ崎市下寺尾西方遺跡の保存整備等に関する意見書」を本会議で賛成多数で可決した。
これは、2002年に敷地内で遺跡が発掘された県立茅ケ崎北陵高校の校舎建て替えに伴うもの。神奈川県教育委員会が今年2月に、鉄筋から木造に変更して重量を軽くし元の場所に新校舎を建てる方針を明らかにしたことを受けて作成。意見書では政府へ「遺跡の保存整備活用を行うこと」、また県へ「再度移転の検討を行うとともに、遺跡と高校の共存を図る場合には共存期間を明確にし、学校機能の確保と遺跡の有効活用」を要望している。柾木太郎市議会議長は「遺跡と高校双方の共存を目指し、保全活用を行っていきたい」と話す。意見書は今後文化庁長官、黒岩祐治神奈川県知事、県教育委員会委員長へ提出する予定。
同事案に関しては、これまでに県考古学会が県知事などへ要望書を提出しているほか、茅ヶ崎市教育委員会の諮問機関「市文化財保護審議委員会」(会長・近藤英夫東海大教授)が県知事と服部信明茅ヶ崎市長に要望書を提出。同会は「議論が十分なされないまま校舎建設を強行してはならない」とし、国指定史跡化の実現と史跡としての整備を求めている。また「歴史的景観をとどめた稀な遺跡であるにも関わらず、木造校舎建築だけが語られ、歴史的資産の公開・活用について無視されている」と主張している。市担当課は「遺跡と高校の共存を十分に考慮して、県との調整を進めていきたい」と話している。
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