5月2日からokebaで絵本原画の個展を開催する 加藤 晶子さん 市内茅ヶ崎在住 34歳
子どもの世界一途に描く
○…新作の絵本「てがみのおはなし」の原画展を香川のギャラリーショップokebaで行う。この物語は「てがみぼうやの小さな冒険ものがたり」。15枚の原画を物語を読むように楽しむことができる。普段は子ども連れで入りづらいギャラリーだが「親子で来てもらえたらうれしいです。お母さんが子どもに絵本を読み聞かせる姿が好きで」。そんな光景を思い浮かべながら、ゆっくりと語る。
○…横浜生まれ、茅ヶ崎育ち。北陵高校卒業後は東洋英和女学院大学に進学し、死生学を学んだ。死生学とは「死に向き合うことで生き方を考える学問」のこと。「大学で学んだ哲学をいつか絵本に反映させられたら」と話す。「絵本作家になりたい」と思い始めたのは小学生のとき。現在はokebaでアルバイトをしながら、作品づくりに集中しているが、大学卒業後は一般企業に就職。約7年間、店舗の立ち上げやホテルの再生事業、人事など様々な仕事を経験した。「絵本作家になりたいっていう思いがあったから仕事も出来たのかも」。夢を一途に描き続け、今に繋がる。
○…絵本の世界に一歩踏み出したのは大学4年。ダブルスクールで美術学校に通い始め、就職をしてからも勉強を続けた。絵本について学んだことで、読む本の幅が広がり、見方も変わったという。作り手として文章に気を付けるようにもなった。「子どもが最初に読む本だから、キレイな言葉を選んでいます」
○…絵本について学んでからも好きな絵本は「くまのコールテンくん」。何度読み返しても心が動かされる。大好きな物語の影響もあってか、自身の描く絵本の中では、普段動いたり話さない人形や靴下などが元気に動き出す。「子どもの時には確かに見えていたもの、感じていたものがあったと思うんです。大人になって少し鈍くなってしまったけれど」。そんな「何か」を作品に込め、心に残る一冊をつくり続ける。
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