6人の孫を持つ主婦、沢井智子さん(71)=東海岸南在住=が昨年発表した絵本「ぼくはねこ」(文芸社)が、6月から電子書籍としてインターネット配信でも販売される。身の回りのちょっとした日常を切り取った仔猫の物語は、沢井さんが初めて創作した思い出深い作品の一つだ。
主人公のモデルは沢井家の猫「にゃーにゃーくん」。家に来た時のこと、大切な友との出会いなどが優しい目線で描かれている。沢井さんの絵本作りの起点は孫を喜ばせようと始めた自己流の読み聞かせ。「何年か前に水彩で書いていた猫の話を知り合いに見てもらったら製本を勧められたんです」ときっかけを振り返る。
70歳を前にした一昨年、「人生の最終楽章はやり残したことをやってみよう」(沢井さん)と、絵本製作を決意。2カ月ほどで18枚の絵を描き上げ、1年かけて昨年に製本、発売までこぎつけた。
その後も都内の絵本作家やイラストレーターを養成する学校に通うなど、作品作りへの想いが継続している沢井さん。決まった時間のバスに乗車できない好奇心旺盛な子どもの話や、新たな家族が誕生する話など、身の回りの出来事から着想を得て創作活動を続けている。
「絵本は言葉と絵が一緒になって訴えてくる面白さがあります。身近な話をモチーフにすれば作品が思い出として残るのも面白いでしょう」。家族を喜ばせようという思いを持ちながら、自らも楽しんで好きなことを続けている沢井さん。家族思いの創作意欲はまだまだ続いていきそうだ。
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