神奈川県スポーツ少年団創設50周年式典で受賞者を代表し謝辞を述べた 森谷(もりや)義明さん 円蔵在住 66歳
子どもと共に歩み続けて
◯…先ごろ行われた神奈川県スポーツ少年団創設50周年記念式典で、すべての受賞者を代表して謝辞を述べた。「今後も子どもたちの健全な育成に努めていきます」。高らかな宣言のうちに、生涯子どもたちと共に歩むという決意を込めた。
◯…茅ヶ崎市内梅田地区の児童と保護者から成る梅田スポーツ少年団の団長を務める。野球とソフトボールに打ち込む同団だが、休憩時間には児童が昔ながらの遊びに興じている。「スポーツ少年団では珍しい光景かも。でも子どもたちが楽しんでいることが一番大切だから」と目を細める。その指導方針の通り、毎年開催するキャンプやクリスマス会では「野球を忘れて」大盛り上がりするという。
◯…元々体を動かすのが好きで、茅ヶ崎一中時代は野球部で汗を流した。そして関東学院大学に入学後、指導者の原点になる出来事があった。「近所の子どもたちに色々な遊びを教えたんですよ。S字の中で陣地を取り合う”Sケン”とかね」。遊びに夢中になる子どもたちの姿が胸を打った。野球をやりたいという声に応え、教える内に一つのチームになっていた。1968年、梅田スポーツ少年団を結成。以来その人生には常に子どもたちがいる。
◯…一方で、茅ヶ崎市役所の職員として約40年、市の発展に力を尽くした。コミュニティバスの企画立案は記憶に残る仕事の一つだ。「バスを見る度に、何人乗ってるか気になっちゃうんだよ」と笑う。街を歩けば、教え子やかつての部下に声を掛けられることもしばしば。いかに多くの人に慕われてきたかを物語る。
◯…愛する孫や犬に囲まれる今、悠々自適に暮らしても良いはず。だが、自治会や少年団での活動に積極的に関わる。その姿は、帰宅後すぐに外に出ていた少年時代と変わらない。趣味は「子どもたちと遊ぶこと」。子ども心を失っていないんですね、と投げかけると、「そうかもね」と即答。そして、屈託なく笑った。
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