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茅ヶ崎版 公開:2014年5月9日 エリアトップへ

楊井一滋さん 茅ヶ崎の生きた歴史綴る 口承に着目し発見も

文化

公開:2014年5月9日

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最も好きな梅運寺の地蔵を表紙にした
最も好きな梅運寺の地蔵を表紙にした

 路傍に佇む道祖神や、神社仏閣の秘宝、街道にまつわる逸話の数々―。古道めぐりの視点から茅ヶ崎市内の史跡や民俗を紹介した「茅ヶ崎歴史快道」(夢工房)がこのほど出版され、注目を集めている。

 同書を著したのは楊井一滋(やないかずしげ)さん。編集者を経て、現在は教育や経済、歴史などを中心に執筆活動を行うジャーナリストで、同書は茅ヶ崎勤務時代から手がけてきたコラムに加筆してまとめたものだ。

 「茅ヶ崎で働き出した当初はえぼし岩もよく知らなかったほどでしたが、道を歩くたびに小さな仏様や石碑などとの出会いがありました。また、地域住民と話すなかで、この地に残る言い伝えにも興味を持ちました。こうした”歴史の匂い”を少しでもお伝えしたくて」と執筆の動機を語る楊井さん。「歴史は人がつくり、人が紡ぐもの」というコンセプトで、自らの足で古道を歩き、見て、聞いた事柄を記した。

 その結果、学術書には載らないような発見もあった。里山公園付近にある”ぎゃあぎばあさん”もその一つだ。「胸をはだけた女性坐像で、一般的には風邪の治癒などにご利益があるとされていますが、周辺の年配女性は『お乳が出やすくなるおっぱいの神様』と信じていました。その説を聞いて、乳房を露わにしている姿も合点がいきました」

 客観的な事実性よりも、先人の暮らしの営みが織りなす歴史に着目した同書。知己の茅ヶ崎市民からも「知らなかったことがたくさんあった」との声が寄せられているという。

 「茅ヶ崎は史跡や文化財が少ないと言われることもありますが、歴史のぬくもりは何気ない風景の中に潜んでいる。この本を散策のお供に使ってもらえれば嬉しいですね」と楊井さんは語る。

 同書は市内では長谷川書店が販売している。定価2000円(税別)。

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