裏千家名誉師範山口悦子さん クラクフ市から勲章 茶道通じた文化交流が評価
茶道裏千家の名誉師範である山口悦子さん(86)=茅ヶ崎市東海岸北在住=がこのほど、茶道を通じてポーランドのクラクフ市と40年間にわたる交流に寄与したとして、同市から勲章「ホノリスグラティエ」を授けられた。
クラクフ市との文化交流への長年の貢献によって、2012年には駐ポーランド日本特命全権大使から在外公館長表彰も受けている山口さん。ポーランドとの交流は、40年前にメーカーの技術者として同市に単身赴任していた夫のもとを訪ね、茶を振る舞ったのが始まり。以来40年にわたり年に2回のペースで足を運び、教え子たちをはじめ多くのクラクフ市民に茶道を広める活動を続けている。
こうした活動は裏千家にも称えられ、ポーランドに支部を立ち上げるきっかけにもなったほど。現在は茶道にとどまらず「日本の伝統文化を伝えたい」と茅ヶ崎市内で活動する芸術家らを発掘し、クラクフ市に紹介する活動も行っている。受章に対し「うれしい。支えてくれた周りの方々はもちろん、支えてくれた夫のおかげ」と他界した夫への感謝の言葉も口にした。
12歳の時、母親の奨めで茶の道に入った山口さん。市内でも茅ヶ崎高校や北陵高校で茶道の指導を行うなど次世代の文化継承に尽力している。「後世のために何か残したい。今後も優秀な人をあちらに紹介し、日本では子どもたちにポーランドの良さを紹介するのが私の務め」と笑顔で語った。
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