創立15周年を迎えた茅ヶ崎ウィンドシンフォニーの団長を務める 芳賀 政伸さん 甘沼在住 53歳
壁なく、楽しく
○…創立15周年を迎えた交響楽団の2代目団長。5月31日に茅ヶ崎市民文化会館で記念演奏会を開いた。「お客さんの拍手が何よりうれしい。大ホールもいいけれど、小さなホールの客席との近さも好きです」。楽団には高校生から60代まで在籍し、世代を超え和気あいあいと練習に取り組んでいる。「良い演奏をしながら、多くの人に聞いてもらえるように『伝える努力』をしていきたい」
〇…東京都世田谷区の出身。中学では水泳部に所属し、区の大会で金メダルをとるほどの実力だった。「実はフルートにあこがれていて、吹奏楽部と兼部しようと思っていた。でも女の子が多いから恥ずかしくて」。高校で念願の吹奏楽部に入ると先輩から「黒いフルート」を渡された。「クラリネットだったんですが、1カ月以上気づかずに練習していました」と苦笑する。現在まで愛用することになる楽器との出会いだった。
〇…都内の大学を卒業後、IT関係の会社に勤務。コンサルタントやシステム監査などで月5、6回の出張もこなす。25歳で結婚。奥さんの実家のある茅ヶ崎に居を構え、2子に恵まれた。音楽と離れた生活に、25年ぶりに楽器を取り出すきっかけをもたらしたのが大学時代の友人の急逝だった。「当時の仲間と追悼演奏をした後に『今やりたいことをやらないと後悔する』と思った」。ほどなく観客として訪れた茅ヶ崎ウィンドの演奏会で雰囲気の良さを感じ、アンケートに「入団希望」と書いた。「自分のように外から来た人や久しぶりに楽器を再開したい人など、誰でも参加できる市民バンドでありたい」
〇…吹奏楽と社会人になってから始めたゴルフが趣味。奥さんはどちらもあまり興味がないそうだが「吹奏楽のように長い練習の必要な趣味を好きにやらせてもらい、弁当まで作ってくれる」と感謝を滲ませる。理解ある家族に支えられながら、仲間たちとのアットホームな演奏は続く。
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