11月14日(土)・15日(日)に開催する「ふれあい交流祭」の実行委員長を務める 石田 新吉さん 松尾在住 86歳
シニアクラブのまとめ役
○…「皆さんが楽しみ、協力できる体制をサポートできれば」。老人福祉センターに活動拠点を置く約130団体が日頃の成果を披露する「ふれあい交流祭」。自身は詩吟サークルの代表で、同祭の実行委員長は6期連続の就任となる。「皆さんとても元気です。私も元気。まだまだ若い人には負けられません」と張りのある声で微笑む。
○…山北町で生まれ育ち、尋常高等小学校を経て水上飛行機などを製作する会社の青年学校へ徴用された。16歳で迎えた終戦後は占領下の米軍通信隊の職場でジープやトラック、トレーラーなどの車両運転免許を取得した。その縁で運輸会社へ転職。会社に近い浜見平団地の第1期入居者に応募し、家族で茅ヶ崎へ移住した。60歳で定年のはずが次世代社員の教育係を任され、現役で73歳まで務めあげた。その間、社会保険委員の実績を称えられ神奈川県や国から表彰を受けた。
○…今では師範代となった詩吟を始めたのは60代の頃。定年後に薦められて入った全国組織の神奈川県年金受給者協会では茅ヶ崎初のサークル「祥風流祥碩吟詠会」を10年前に創設した。「健康のため、腹から声を出すのは良いし、『詩吟は長寿のもと』と聞いていましたから。妻も後押ししてくれて」と、9年前に亡くなった妻の位牌を見つめる。今は娘家族と二世帯住宅に住み「孫の職場が海外で、年に数回帰ってくるのが楽しみなんですよ」と、前回の帰国時に2人で沼津へ行き釣り上げた28cmの真鯛の写真を見せてくれた。
○…同センターでの交流祭には同協会の18サークルも参加。主に絵画・書道などを展示する「展」(14・15日)と、囲碁・将棋・麻雀の対局を行う「戦」(14日)、踊り・詩吟・演奏などを披露する「演」(15日)の3つに内容が大きく分かれる。「年1回の成果披露の場なので、今年も多くの方にご来場頂きたいです」。奥ゆかしい姿の節々に、シニア世代を象徴する活力を感じた。
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