文部科学大臣表彰を受けた茅ヶ崎バレーボール協会の会長を務める 染谷 誠一郎さん 元町在住 78歳
白球追う楽しさ 次代にも
○…文部科学省の「平成27年度生涯スポーツ優良団体表彰」を受けた茅ヶ崎バレーボール協会の会長。30代半ばに就任して以来、市内で多くの大会を企画・運営してきた。表彰に「特別なことは何もしていない」と謙遜しながら「みんなでやってきたことなので、来春にでも関係者を招いたお祝いの会を開きたい」と周囲への感謝を口にした。
○…東京都墨田区の出身。空襲で家を失い、小学校2年生の時に母親の実家のある茅ヶ崎へ家族で移り住んだ。中高一貫の藤嶺学園へ入学し、バレー部へ。「病弱な子どもだったので、親から厳しくなさそうなバレーボールを勧められた」と入部の理由を明かす。ところが当時のバレー部は、戦前の強豪校の伝統を復活させようとしていた時期。図らずも厳しい練習を乗り越えることになり、バレー漬けの日々を送った。気づけば県大会で優勝し、中学校を皆勤賞で卒業するほど健康にもなっていた。
○…高校では全国大会3位、国体優勝などの華々しい成績を残し、藤嶺バレー部黄金時代の一角を担った。「当時は勝って当たり前。先輩たちにはよく勝ち方を怒られた。厳しかったけれど良い指導者と仲間に出会えた6年間だった」と目を細める。大学でもバレーを続け、3年時にはインカレで優勝。卒業と共に選手としてのバレーを引退し、広告代理店に勤めながら「自分が味わった面白さをこれからの人たちにも経験してもらいたい」と、当時まだ発足して間もない茅ヶ崎バレーボール協会に入った。現在は父親の仕事を引き継ぎ保険会社の代理店を営みながら、協会の仕事を続けている。「人を信じ、信頼されて成り立つのはバレーも仕事も同じです」
○…週末は大会の運営などでほぼ埋まっている。「バレー中心の生活。理解ある妻には本当に感謝している」。2人の孫と過ごす時間がもう一つの楽しみ。最近の孫との出来事を、目尻を下げて嬉しそうに語った。
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