3月18日付で茅ケ崎警察署長に就任した 倉持 英彰さん 矢畑在住 58歳
今日の1日を大事に
○…「まず、振込詐欺など高齢者の被害を食い止めるための対策。そして、茅ヶ崎は自転車のまち、交通事故や盗難に対しても対応したい」と意気込む。265人の署員に求めることは、社会人としての常識だという。「挨拶ができる、ありがとうと言える、謝れる、頭を下げられる、新しい事に取り組める。この5つの『あ』を心がけ、茅ケ崎警察署員として誇りをもって今日の1日を大事に職務にあたって欲しい」
○…「デスクより現場主義」。警察官人生の中で、希望し入隊した機動隊は印象深く残る。初の大仕事は群馬県御巣鷹山での飛行機墜落事故。「山肌にシートを張り眠るハードな1週間」と振り返る。他部署を経て、2度目の機動隊への配属では阪神淡路大震災が発生し、応援にかけつけた。「崩壊した街は痛ましかった。それでも治安は荒れずほっとした」。小田原署などで副署長を経て、前任地座間署で初の署長を務めた。「責任の重みを実感。より一層気が引き締まった」という。
○…横須賀市生まれ、横浜市金沢区育ち。高校時代はバイクにはまり、380ccの愛車に跨り湘南や箱根へ。「メカをいじってこそ面白い」と油まみれで過ごした日々が青春だ。神奈川大学に進学後も地元の仲間たちと交流が続き、中古のサニーで北は北海道、西は山口県と各地を旅した。卒業後、チェーンストアや郵便局と転職を繰り返したが、最後に知人から勧められた警察官で覚悟を決めた。「結果としてやりがいのある仕事に巡り合えたのかな」
○…27歳で同職の奥様と結婚し4人の子どもに恵まれた。子どもたちは成人し、各々の人生を歩んでいるが、次男が同じ警察官の道を選んだ。「同じ苦労をさせたくない」と言いつつも、「頑張ってほしい」と嬉しそうにエールを送る。「単身赴任の醍醐味は男の料理。煮込んだモツ煮が最高」と笑顔。休日には横浜市の自宅へ。「家族と過ごす時間が明日への活力」と微笑んだ。
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