文教大学情報学部メディア表現学科の高田哲雄教授(67)が韓国ソウルで4月20日から26日にかけて開かれた「アジア環太平洋美術大賞展」(ユン・ソベ会長)で「韓国美術協会会長賞」を受賞した。
アジア環太平洋美術大賞展は、アジアの平和をテーマに2014年から韓国で開催されている国際展としては最大級の展覧会。第3回目となる今回は韓国、日本を中心に220人の応募があり、アジア環太平洋美術大賞1名、韓国美術協会会長賞1名、優秀賞15名、特選35名が選ばれた。4月20日に韓国ソウル特別市チョンノグのKCDFギャラリーで表彰式が行われた。
デジタルによる色彩を高く評価
受賞した高田さんの作品は「無常の風 Evanescent Wind」(P8号絵寸455×333㎜)。メディアアートと呼ばれるデジタルグラフィックスを用いた作品で「平和を願い、炎の中で苦行する地蔵菩薩の姿」を描いたもの。
高田さんの故郷がある群馬や鎌倉などの地蔵をヒントに3年前から構想し、約2カ月かけて制作した。「お地蔵様はおっとりしているイメージがあると思うが、荒れ狂う世の中で人間の苦しみを救う存在として苦行する姿を伝えたかった」と高田さん。
作品に対してユン・ソべ会長は「地蔵という日本独自の題材とハイテクノロジーな色使いが素晴らしかった。韓国にはない描き方」と高く評価した。
高田さんは「賞を頂けるとは夢にも思っていなかった。国を超えて認めてもらえた事が純粋にうれしい」と語り、作品は文教大学湘南キャンパス構内に展示を予定して、一般の観覧も受け付けるという。
高田さんは、東京芸術大学大学院美術研究科修士課程を修了後、京都芸術短期大学造形芸術学科助教授等を経て、現在は文教大学情報学部メディア表現学科と大学院情報学研究科で教授として教壇に立つ。デジタルコンテンツを専門に2015年には亜細亜現代美術展で文部科学大臣賞を受賞。
茅ヶ崎市中央公園内の「赤とんぼ」山田耕筰の記念碑のデザインなども手掛けている。
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