発足30年目を迎える「小出川に親しむ会」の代表を務める 丹沢 久子さん 浜之郷在住 69歳
思いやる心でコツコツと
○…新湘南バイパスの建設に伴い小出川周辺の自然に目を向けて欲しいと発足した「小出川を考える会」が前身となってスタートした「小出川に親しむ会」。川の草刈や掃除、水質検査、ハイキングなど活動は多岐にわたる。7月23日(土)には23回目となる「おさかなびっくりコンサート」を下町屋の親水護岸で開催する。
○…山梨県生まれ。40年前茅ヶ崎に移住するも、目の前の小出川はごみ捨て場のような有様だった。豊かな自然に囲まれ育ち、きれいな小川で遊んだ楽しい思い出がたくさんあったことから、川の自然保護の必要性を感じ仲間と活動を共にするようになった。会の発足当初から代表を続けるも気負いはない。「30年も続くとは思っていなかった。頑張り過ぎず地道にやってきたのが良かったのでは」。本当は小学校の先生になりたかったが親戚の薦めで薬剤師に。「小学校5・6年の担任に大きな影響を受けた。素晴らしい先生で人の役に立つことの大切さや弱い立場の人を思いやる心などを学んだ」。当時を思い出し目には光るものが。現在はドラッグストアに勤務。「結果、薬剤師になって良かった。多くの人の健康に貢献できて、何より喜ばれるのがうれしい」と優しく微笑む。恩師の教えは確実に受け継がれた。
○…家庭菜園が趣味で100坪ほどの畑から採れる作物を近所に配るほど。また草花を育てるのも好きで、部屋には手入れの行き届いた観葉植物、庭には色とりどりの草花が育つ。「手をかけた度合いなど草花はすぐ結果が出るのがいい。見ているだけで癒される」。
○…20人ほどで動き出したメンバーも現在は50人ほどに。シニア男性も多く、現役を退いた男性が地域とのつながり持つ場所としても一役買っている。「次世代にどうやって繋いでいくかが課題。それと同時に川に関心を持つ子どもが一人でも増えればうれしい」。川を愛し、人を思いやる心は枯れることはない。
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