10周年を迎えた「ニュータウン茅ヶ崎自治会防犯パトロール隊」の事務局長を務めている 阿曽 英二さん 高田在住 79歳
地道な努力で地域守る
○…「一日一日、地道に10年間積み重ねてきた。自治会役員有志やボランティアの皆さんの力があって続けて来られた」。市内高田の「ニュータウン茅ヶ崎自治会」の防犯パトロール隊の事務局長を、立ち上げから今日まで務めてきた。長年の取り組みが認められ、同自治会は2月に県の「犯罪のない安全・安心まちづくり功労者表彰」も受賞。「これからも続けていく励みになる。何より協力してくれた多くの人のおかげ」と感謝を滲ませる。
○…10年前、地域防犯力を向上しようと防犯パトロールを自治会で検討した際「やるからには頻度を増やしつつ無理なく続けられる方法を」と提案。有志が交代で行うことで回数はこれまで累計2600回を超え、現在も平日のほぼ毎日、夕方と夜に数人ずつが拍子木を持って見回っている。「どれだけ犯罪が減ったか数字で計るのは難しいが、未然に防げている実感はある」
○…大阪に生まれ、中学から大学まで陸上部に所属した。「人があまりやらない競技なら成果を出せるかも」と競技人口が比較的少なかったというハードル競技を専門に。しかし「身長が166cmと小柄だから、足を上げてハードルを跨いで走るのに苦労してね」。当時を振り返り苦笑するが、努力を重ねて高校時代には全国大会出場も果たした。陸上で培ったその健脚は今も健在。日々の徒歩での見回りに生かされている。
○…大阪市立大卒業後、サントリーに入社し宣伝関係の部署や営業を担当。転勤で東京や大阪を行き来し、結婚を機に分譲中の高田のニュータウンに移り住み一男一女を授かった。昨今は「地域で住民同士の付き合いが希薄になっている」と考え、パトロールには各公園もコースに入れ、子どもやその親たちと挨拶を交わす。「もともとこの地域は、自分のように市外から移り住んで来た人が多い。だからこそ顔見知りになっておくことが、いざという時に大切になる」と微笑んだ。
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