相模湾のしらす漁が最漁期を迎える。年間100トンが水揚げされる茅ヶ崎のしらすを知ってもらおうと4月1日に市内柳島海岸の北村水産(北村格代表)で体験教室が催され、市内外から参加した親子9組30人がしらす干しづくりなどに挑戦した。
体験教室は、茅ヶ崎市や市観光協会、文教大学の海津ゼミなどで組織する「地元から発信する旅づくり実行委員会」が主催。体験を通じて茅ヶ崎の海の魅力を再発見してもらおうと、昨年からしらす漁の解禁時期に開催している。
今シーズンのしらす漁は3月11日に解禁。3月中は天候不順や水温の低さの影響でやや低調な漁獲量となったが、北村水産の若船長・北村充史さんは「九州のほうではよく獲れていると聞く。水温が上がるこれからに期待」と話す。この時期のしらすは黒潮の暖流に乗って沖から相模湾に入ってくるため、水温が18℃程度に上昇するとよく獲れるようになるという。
「しらすの学校」が開校
体験当日は、若女将の北村裕子さんらが講師となり「しらすの学校」を開校。しらす漁の様子を映した映像を観賞し「しらすはイワシやウナギ、アユなどの稚魚の総称」と明かされると参加者から驚きの声が上がった。この日は天候不良でしらすの漁獲がなかったため、釜揚げ作業の見学は急きょ、釜を使ったしらすパスタづくりに変更。「そばつゆとバターをからめるだけで簡単にできる。生しらすではなく、苦味のない釜揚げしらすを使うのがおすすめ」と充史さんがコツを語り、参加者は特製パスタに舌鼓を打った。続いてくしを使った天日干しやオリジナルラベル作りを体験。パック詰めしておみやげとして持ち帰った。体験後は隣接のレストラン「快飛」でしらす料理を味わった。
横浜市から8歳と11歳の子どもと参加した佐々木真帆さん(42)は「普段食べているものがこんなに手間をかけて作られていると知り、子どもたちにとっても良い経験になった」と感想を話した。
市内でしらす漁を専門に行っている網元は4軒。しらす漁は4月と10月に最漁期を迎え、年末の禁漁まで行われる。漁獲されたしらすや加工品は網元の直売や大手スーパーなどに流通し、消費者のもとに届く。
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