気象庁の気象研究所が6月15日から1週間にわたり、局地的な豪雨の予測向上のための観測装置「ラマンライダー」を茅ヶ崎市柳島の沿岸地域に全国で初めて設置し、観測を行った。背景には、今年7月に九州北部を襲い甚大な被害を与えた豪雨や、関東でも頻発するゲリラ豪雨など、より精密な気象予測が求められている点がある。
今回設置された装置は上空の水蒸気の量や変動を観測するもの。煙突状の筒から上方にレーザー光を発射し、反射した光を計測する。研究グループの永井智広研究室長によると、風上位置で高さなども合わせ継続的に観測を行うことで、予報精度の向上や予報時間の短縮が期待されるという。
首都圏の豪雨は、相模湾からの風が要因の一つとされている。相模湾で発生した濃い水蒸気が低い高度からの風で継続的に送られることで、積乱雲が発達し、大雨となる。
研究グループは、より精密な観測を行うため、首都圏付近の沿岸部で複数の観測地を選定。いち早く受け入れ準備が整った茅ヶ崎市が初観測地点に選ばれた。その後は川崎市に観測地を移している。
永井室長は「この研究の発展が新たな気象観測網の構築に貢献し、局地的な豪雨による被害の低減につながれば」と期待を寄せた。
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