茅ヶ崎版 掲載号:2018年6月1日号
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茅ヶ崎発の「蓄音機居酒屋」 郷愁誘う音色 魅了され

文化

レコードをセットする坂巻店長
レコードをセットする坂巻店長
 市内共恵に店を構える飯酒処「綵菜亭(さいさいてい)」の坂巻清光店長(50)が、「蓄音機居酒屋」として商標登録を申請し、今年3月に認可が下りた。貴重なレコードの音色が楽しめる居酒屋としての軌跡と、蓄音機にかける思いを取材した。

 陽が落ち、活気づく綵菜亭の店内にふと、ノスタルジックなレコードの音色が流れる。その日来店し、初めて蓄音機の音を聞いた田井亮さん(50)、木村淳さん(50)、楠見一雄さん(50)は「”3丁目の夕日”の時代にタイムスリップしたみたい」と口々に感動を漏らした。

 店内には、60から100年前に製造された5台の蓄音機が並ぶ。美空ひばりのデビュー曲やフランク・シナトラなど、蓄音機が流行した1930年代の昭和歌謡から海外のジャズまで、約1300枚のレコードが揃う。「今では状態の良いものが手に入りにくい蓄音機やSPレコード。出会えたときは喜びもひとしお」と坂巻店長は話す。

故きを温め、地元の魅力に

 発端は2016年の5月に、自宅の押し入れから祖父の蓄音機が出てきたこと。持ち運び式の蓄音機で、約80年前に祖父が従軍した際、士気高揚のために戦地で使用されたものだという。せっかくならと、手探りで部品交換や修理を続けるうちに「店に活かせないか」と考えた。商工会議所の弁理士に相談の上、17年6月に「蓄音機居酒屋」として商標登録を申請し、約9カ月後の今年3月9日に特許庁の認可が下りた。すべてが手探り状態の中、背中を押してくれたのは、湯河原在住で蓄音機のコンサートなどを主催する村田淳一さん(72)だったという。介護施設での蓄音機の慰問コンサートを行っていた坂巻さんの活動をSNSで知った村田さんは、蓄音機の修理について相談に乗ったり、電気蓄音機を無償で貸し出すなど協力を惜しまなかった。「まだまだ不勉強な蓄音機について先輩の力は心強かった」と坂巻店長と振り返る。

 「蓄音機居酒屋」としてスタートして約3カ月。月に一度開催される歌声喫茶でも、徐々に蓄音機目当ての客も増えてきた。「昔ながらの文化を大切にしていきたい。蓄音機を初めて聞く人も、懐かしく思う人も一緒になって楽しんでもらえたら」。坂巻店長は子どものような笑顔でレコード針を置いた。

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