茅ヶ崎版 掲載号:2018年7月27日号
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ビーチ守る3姉妹 ライフセーバー・名須川さん

社会

左から美衣菜さん(次女)・紗綾さん(長女)・茉莉乃さん(三女)
左から美衣菜さん(次女)・紗綾さん(長女)・茉莉乃さん(三女)
 海水浴客でにぎわうサザンビーチちがさきで、周囲に目を光らせる女性たちがいる。紗綾さん(26)、美衣菜さん(24)、茉莉乃さん(21)の名須川姉妹だ。ライフセーバーとして働く3人は、「無事故」に全力を注いでいる。

 「今年はこれまでのところ、大きな問題はありません」。海開きから2週間が経過した7月21日、ライフセーバーの監視長を務める名須川紗綾さんは、引き締まった表情でこう答えた。

 開場時間の午前8時30分から午後5時まで、サザンビーチの監視を任された「茅ヶ崎サーフライフセービングクラブ」のメンバーたちが業務にあたる。監視塔に座ったり、水際を歩いたりして状況を確認し、ときにはボードで沖まで出てパトロール。平日は5人、週末は10人ほどで海水浴客たちの安全を守っている。

 兄の影響でライフセービングを始めた長女・紗綾さんに、三女・茉莉乃さん、次女・美衣菜さんが続いた。横浜に暮らす名須川家だが、文教大学湘南キャンパスに通っていた紗綾さんの縁で茅ヶ崎の海へ。姉妹そろい踏みは今年で4年目になる。

昨夏の事故受け、体制強化それぞれの強み生かす3人

 昨夏、サザンビーチで遊んでいた男子高校生が溺れて亡くなった。

 今年の監視長の長女・紗綾さんは振り返る。「大学1年から茅ヶ崎でライフセーバーを始め、8年目だった去年に初めて死亡事故が起きてしまった。危機管理はしていたはずなのに、とにかく無力だな」と。

 当時、大学3年生だった三女の茉莉乃さんが監視長を務めていたが、事故当日は学校のテストで現場にはいなかった。「ショックで何日も眠れなかった。同じことを二度と繰り返したくない」と言い、姉妹や同僚たちの励ましによって再び茅ヶ崎の海へ戻ってきた。

妹励ました姉が監視長

 例年、大学3年生が監視長を担ってきたサザンビーチだが、昨年の事故を受けて今年は社会人を起用し、長女の紗綾さんがその役を任された。「チームとして事故を防げなかったのが申し訳ない。ライフセービングのやり方をもう一度考え直した」と語る。

 幼いころから競泳に打ち込んできた紗綾さんは、高校でインターハイに出場。大学から励むライフセービングでは2012年に日本代表となり、今年の11月に開催される世界大会の女子6人の代表にも選ばれた。大学で薬学について学ぶ昨年の監視長・茉莉乃さんも14年に代表入りするなど、技術は国内トップクラス。3姉妹のもう一人・美衣菜さんは現役の医学部生で、医療の専門知識がチームの大きな戦力となっている。

 その美衣菜さんは言う。「3人の強みを生かしてよりよい監視活動につなげていきたい」。今夏は梅雨明けが例年より早く、来場客も多い。監視長の紗綾さんは「私たちの最大のミッションは無事故。自分が見本となって、後輩も育てていきたい」と前を見据えた。

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