9月1日(日)まで開催されている茅ヶ崎市美術館「美術館まで(から)つづく道」。同館周辺の道を障害者らとアーティストが歩き、得た経験をもとに作品を作り上げた初の企画展だ。込められた思いを3回にわたって紹介した。
小倉慶子さん・リルハの盲導犬ペアと歩いたのは『うつしおみ』を手掛けたアートユニットMATHRAX(久世祥三さん・坂本茉里子さん)と、『道の香りパレット』を担当した資生堂・香料開発研究員の稲場香織さん。
「“2人”は追いつけないほどのスピードでぐんぐんと進んでいった」とフィールドワークを振り返る坂本さん。進むことが楽しくて仕方ないような歩みのテンポに気付きを得て、丸や四角、動物の形を模した木の造形物に手で触れることで、音や光などが出る“実験装置”のような作品を制作した。「気難しいおじさんも、子連れのお母さんも、誰でも素直な気持ちで楽しんでほしい」と久世さんは微笑んだ。
感覚の目覚め
稲場さんの『道の香りパレット』は一風変わった作品。茅ヶ崎の道で捉えた6つの香りをケースに入れたもので、なんと貸出式。パレットに詰められたにおいをヒントに、美術館を飛び出し、実際の茅ヶ崎の道を歩き、同じ香りを探し出す。
同館学芸員の藤川悠さんは「展示された全ての作品が伝えようとしている風や音、光などをぜひ体感してほしい。誰もが『感覚特性者』。感覚をフル活用すると、いつもの道も、きっと違う景色が見えてくるはず」と呼びかけた。
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