「第20回湘南ビジネスコンテスト」が11月7日に藤沢商工会館で開かれ、欣ずし(南湖)の小又学さん(58)が開発した『茅ヶ崎ナンプラーえぼしの雫』がビジネス大賞と来場者賞を獲得した。小又さんは「寿司屋で包丁1本でやってきた。受賞できたのは周囲のおかげ」と涙を浮かべ感謝を口にした。
湘南ビジネスコンテストは、藤沢市と茅ヶ崎市、寒川町の新規ビジネスプランを募り、優れた内容を表彰するもので、2001年から継続実施されている。今年は21組の応募から勝ち抜いた6組のファイナリストが、プレゼンを行った。
茅ヶ崎から唯一のファイナリストとなった小又さん。「日頃からお客さんと会話しているから説明に慣れていた」と、味の特徴と「メイドイン茅ヶ崎の旨み調味料」であることを端的に説明し、観客と審査員の心をつかんだ。
審査では、規格外で売り物にならない小魚を原料にしており「資源の有効活用」「フードロス削減」へ貢献している点や、えぼしの雫を起点に地元飲食店との新メニューを開発している点などが評価された。
ラーメンやガパオにも
ナンプラーのえぼしの雫は、小又さんが6年ほど前から試作を始め、今年1月に完成した。原料には、茅ヶ崎で水揚げされたイワシやサバ、コハダ、カマス、アジといった魚のうち、サイズが小さかったり、獲れすぎて市場に出荷されなかったりした魚を使用。特殊な製法で40日間ほど発酵させてこすと、澄み切った琥珀色の調味料となる。
えぼしの雫を生かして、欣ずしでは「魚醤ラーメン」をランチタイムに提供する。欣ずしも所属するまちおこし団体「南湖みんなでやんべぇよ会」でも、えぼしの雫を卵焼きやガパオライスに使った新商品を開発する動きを見せている。今年9月9日には、ユーチューブチャンネル「茅ヶ崎ナンプラー えぼしの雫」を開設した。11月18日現在、チャンネル登録者数は12人で11動画を公開、総再生数は1166回。えぼしの雫を使った料理レシピを順次公開していく予定だ。
小又さんは、「みなさんの思いがつまったえぼしの雫が、ビジネスとして認められてうれしい。これが街おこしの起爆剤になれたら」と話した。
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