4年前から2期にわたって建て替えが進められていた市内堤の児童養護施設「子どもの園」(社会福祉法人福光会・和田直熙理事長)の再建工事がこのほど完了した。園庭には引き渡しに合わせて特大の地球儀が設置され、新たなシンボルとして子どもたちに親しまれている。
キリスト教の精神のもと、戦災孤児の保護施設として1945年、横浜・桜木町のテントから生まれた同園。79年に建て替えのために茅ヶ崎へ移転し、現在はさまざまな事情により、家庭での生活が難しい約30人の4歳〜18歳が縦割りで起居をともにしている。この春には高校卒業と同時に5人が巣立った。和田理事長は「人は1対1では育たない。人は人の中で心を寄せ合いながら生活し、自然に包まれて暮らすことでよりよく生きることができる」と語る。
支えてくれた世界中の人々へ
設置された地球儀は「今まで『横浜国際婦人会』を通じて寄付や支援をしてくれた世界中のあらゆる人に感謝を伝えたい」と特注で制作。また、「子どもたちが広い世界を知り、視野を広げることで自分自身を知るきっかけにしてほしい」という思いが込められている。小さな子も扱えるよう、球体のサイズは直径1m。単なるモニュメントではなく、東西南北に自在に動き、一般的な地球儀では見にくい南極まで見ることができる。また、回転しすぎないように適度なテンションを掛けるなど、細部まで趣向を凝らした。
さらに講堂には寄付で制作されたステンドグラスも新設。ガラスアートで著名な三浦啓子さんが手掛けたキリストが静かに生活を見守っている。園では「芝生や1本の植木が成長して色づくように園がどんな色に染まっていくのか楽しみ」と話している。
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