「コロナ〜ひかりのわ〜」をユーチューブで配信しているシンガー 瀬知 容子さん 柳島在住 39歳
「声魂(こえだま)」を伝える
○…新型コロナウイルスの報道が連日される中、親友の息子・光冠(コロナ)くんに思いを馳せて歌った「コロナ〜ひかりのわ〜」。その歌声は優しく温かい。「声魂(こえだま)を乗せて歌いました」…”声魂”という造語には、声に助けられたこれまでの経験と、声に対する熱い思いが宿っている。
○…青森県八戸市生まれ。子どもの頃はコミュニケーションが極度に苦手で、周囲に心配されるほど無口だった。安らぎの時間だったのが音楽の授業。「合唱なら声を出しても周囲にバレないから」と振り返る。11歳の頃、NHK紅白歌合戦に出演したGAOさんの歌声に圧倒されたことをきっかけに、抑圧から開放されたかのように連日歌い続けた。下校から夜中の2時まで、世界中の歌手を模倣した。中学生になってからは、ギター片手に八戸駅で毎週路上ライブ。他方でゴスペルやジャズにも触れ、声の魅力に耽溺していった。
○…高校卒業とともに上京。4年の活動を経て八戸で歌手を続けた。「静かな声や力強い声…いろんな種類の声が出せるようになった」。自信をつける一方、襲われるのは「これ以上、上手くなれないのではないか」という閉塞感だった。打破のきっかけは、30歳の頃に言われた「下手に歌ってみたら?」という言葉だ。上手く歌う意識を捨てたところ、涙を流す観客が。そこからさらに自分と向き合い、時には寺で瞑想もした。「声を通し、本当の自分を探し続けてきた人生です」
○…茅ヶ崎市に引っ越したのは2年前。中学進学を控えた息子が話した「八戸の匂いがする」という一言が決め手だった。「声で気づきを与える人になりたい」。その尊い理想の姿へ向け、湘南の地を拠点とした歌手活動を、さらに本格化させていく。
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