新型コロナウイルスの影響で、3月から練習が制限されてきた中学生の部活動。6月中旬から再開し、7月11日から夏休み前の期間は、他校との練習試合も可能となっている。全国大会や地方大会が中止となる中、この練習試合を3年生の「引退試合」と位置付けている部も多い。
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7月11日、第一中のグラウンドでは、浜須賀中サッカー部が訪れ、練習試合が実施された。
「今まで部活ができるのが当たり前だと思っていた。こうして試合ができる状況に、ありがたみを感じる」と話すのは、浜須賀中の阿部圭汰主将(3年)だ。グラウンドを走り、汗を流す選手らの表情は真剣そのものだが、どこか楽しい様子も伝わってくる。第一中の関根澪主将(3年)は「他校との試合は、チーム内では味わえない刺激がある。仲間と同じ目標に向かってプレーできるのがうれしい」と語る。
第一中の遠藤主智監督(34)は「しばらく部活動ができなかった生徒は、サッカーができること自体に喜びを感じている様子。3年生にとって、練習試合はひとつの着地点となったと思う」と話す。 =中面へ続く
勝利の喜び分かち合う
松林中では7月12日、梅田中と鶴嶺中のサッカー部を招いて3校による試合が実施された。
新型コロナによって大会中止が決まった時は無力感でいっぱいだったという松林中・立迫歩夢主将(3年)は、「交流試合という形でまたみんなとプレーできるのがうれしい」と喜ぶ。応援に駆けつけた母・妙子さん(47)は休校期間中、サッカーとの距離を置こうとしていた我が子を心配していた。仲間とプレーする姿に「こういう場が与えられて本当によかった」と目を細める。松林中は今週末、来週末にも試合が予定され、チームを引っ張る立迫さんは、「自分たちの納得できる試合をしたい。個人的にもサッカーのおもしろさを再認識したので高校でも続けるつもりです」と笑顔を見せた。
サッカー部以外の各部でも、「引退試合」と位置付けた他校との練習試合が実施されている。
北陽中は7月23日(木)から26日(日)の4連休中に、サッカー、卓球、ソフトテニス、バスケットボール、ソフトボール部の「引退試合」を用意。この直前には、昼食時間中の校内放送で各部のキャプテンが全校生徒に向けて思いを語る予定だ。
コロナ対策も徹底
中島中のソフトテニス部は、7月11日の萩園中・鶴嶺中との練習試合が、3年生にとって最後の対外試合だった。集合時の間隔を開け、試合前後の手洗いを徹底。応援も大声は出さず、拍手中心とするなどの感染症予防策を施した。
試合前、中島中の小林蛍矢主将は「休みが長く練習できない部分があったが、これまでやってきたことを思い出しながら頑張りたい」とコメント。その後の試合で見事勝利を収め、仲間と喜び合う姿を見せてくれた。
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